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栃木◆那須/引き継がれる餅つき ~ いっちゃんと後継者育成【那須高久・里山日誌りた~んず】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2022年3月7日

12月30日 お正月の餅つき 24名参加

マイナス5℃と凍てつくような寒さの朝を迎え、恒例のお正月用の餅つきの日が来ました。庭先のずっと先、畑の方から「オーイ!水!水が出ないよ~!」と誰かが叫んでいます。

昨日会場準備の時に「明日凍って水が出ないと最悪だから~」とホースを長~く伸ばし水を全部抜いたはずなのに、何故か凍っているという。ホースにお湯をかけ、足で踏み、中の氷を砕いて水を出すと、ピチッ!ピチッ!という音と共に氷が押し出され無事開通!朝一のトラブル解消です。

釜に水を張り、釜口に火を付け、しばらくして釜の湯が沸くと、水切りをして置いたもち米の入ったセイロがその上に載せられる。この時「オーイ!竹をくべすぎないで~!」と毎年同じ台詞が飛びます。

▲前日もち米を網に入れ、そのまま洗って水に浸し、当日水を切りセイロに入れて蒸します。

いつの間にか持ち場が決まり、それぞれがスペシャリスト?なのに・・・と思うが何も言えない。燃やしている竹は火力が強く、ガンガン焚くと、もち米が蒸し過ぎて腰抜け?(ベロ~ンとまとまりがない)の餅になってしまいます。このことをここらでは「蒸ふけ流れる」といいます。

「サァー行くよ~!」と声が掛かり湯気の立ちのぼるセイロを急いで持ち運んで来て、臼の中に「ドン!」と放り込むと、ふわ~と湯気が舞い上がり餅つき開始ののろしが上がりました。杵を持ち、手ぐすね引いて持っていた三人の搗き手はさっそく「捏ね合わせ」を始め、毎年これを見ると「これが大事なんだよなぁ~」と言っていた昔の人を思い出します。

いつものことですが、搗き始めはどうも調子が合わない。突然私に餅つき歌のリクエストがあり「歌でお手伝いが出来るなら~」と昔から歌われている「カラスめが~♪」と始まると今まで以上に搗く手が乱れてきた・・・あれ!調子っぱずれだった?と早々に歌うのを止めました。周りの人の話では三人で搗いて三拍子なのに私の歌は4拍子とか・・・合う訳ないよなぁ~と心の中で思いました。

今年は昔のナイスガイ?が14人も揃ったので体の負担にならないように取っ換え、引っ換え時々若者(唯一の)とすばらしいチームワークで順調に進んでいます。それと並行して始まった餅のしが大忙しです。

昨年の事などすっかり忘れ「あれ!どうやるんだっけ?」と厚手のビニール袋とのし型を手に、ああでもない、こうでもないと思い出せないでいると「餅が風邪引くよ~!!」(固まってしまうことらしい)と言われ、余計にあたふた。「仕方ない。テキトーに伸ばそう~!」とビニールの袋に入れギュッ!ギュッ!と押し伸ばしても腰が強くてうまく伸びない。「遣っ付け仕事で不細工なのし餅だけどまぁいいか~」とテキトーに終わらせ他の2人を見ると、上手に伸ばしている。何とかひと臼分の三枚を伸ばし終えた時、同級生のイッちゃんが来た。手際良くなんでもこなす「千人力」の登場にひと安心で後はお任せしました。

▲今年初参加の女性が締めの餅つきの跡継ぎに。頼もし~い!です。

これからのことを思い、若手の女性2人にのし餅とお供え作りを伝えようという事で、イッちゃんが先生になり細やかな後継者育成をやってくれました。これで来年から安泰かな?

最後の12回目は昼食用の餅になります。数年前までは私とイッちゃんで交代に締めの餅つきをやっていたのですが、最近では杵が持ち上がらなくなり自然消滅で途絶えていました。でも今年初参加の元気の良い女性が上手に搗き復活しました!こちらも後継者ができ、世代交代で活気付きました。

▲何でもできるイッちゃんが先生になって後継者育成中です。

今年最後の餅も搗きあがり、いよいよ昼食用の「ミズギリもち」を取ります。臼の中で1口大にちぎり分け熱い湯の中に入れ保温?します。食べる時にそれを引き上げ「なっとう」「ごま」「大根おろし」「あんこ」等を好みで絡めて食べます。その中でも私が小豆作りからやった「手作りあんこ」が大好評でした。昨年に引き続き新型コロナ感染対策で静かな餅つきでしたが仲間たちの元気な姿を見ることができてひと安心です。来年こそはマスク無しの大声で笑い合える解放された餅つきをやりたいものです。

お帰りの前に豆餅切のひと仕事があります。切り終えた順に豆餅と搗きたての柔らかいのし餅をやさしく胸に抱え家路につきました。後姿を見送りながら、皆さんのお正月の膳に今日搗いた餅がのり「おいしいね?」と笑顔で食べている姿が目に浮かび嬉しくなります。これが私の至福のひとときです。(那須店 高久タケ子)

▲時間がたち固くなった豆もちは切るのが大変ですが、この「もち切り」は便利で楽に切れます。

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味噌作りのお知らせ
日 時:
3月26日(土) 9~14時
27日(日) 同上
※雨天決行
場 所:ふるさと情報館・那須店
参加費:大人2,000円、子供1,000円
(お弁当・飲み物、お土産代含む)
味噌代:白米16,500円。
玄米17,500円。
※ポリ桶付きの場合は
+1,550円。
締切り:3月15日まで
お申込:ふるさと情報館・本部
TEL:03-3351-5601
※マスクの着用をお願いします。
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栃木◆那須/年末恒例のイベント報告【那須高久・里山日記リターンズ】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2019年3月9日

※雪降る中の「餅搗き」って風情があっていいね~と、寒さで震えながらの餅搗きです。

12月30日 餅搗(つ)き(27名参加)
今日はお正月用の餅搗きの日です。年末に「最強寒波が来襲する」という天気予報に気が揉めましたが「何とかなるさぁ~」と楽観的に思っていました。朝起きて外を見ると、天気予報が大当たりで雪が降っています。過去一度もなかった「雪降りの餅搗き」に急遽、のし餅を作るテーブルの上にテントを張りました。前の野原では雪降る中、もち米を蒸すセイロからたちのぼる湯気の側で早く蒸し上げようと男衆達は薪をくべています。

お蔭様で開始予定の9時には「サァ~始まるよ~!」の掛け声で、搗き手の面々が臼の周りに揃いました。先発隊の3人が杵を手にし搗き始めたのですが、お隣さんと杵同士が「ゴッツンコ」したり、臼の縁を叩いたりと1年振りなので、どうも息が合わない。「餅搗き歌を歌ってよ~!」とリクエストがありましたが、以前私の歌で調子を乱してしまったことがあるので、辞退しました。

周りのギャラリーから「1(いち)・2(に)・3(さん)」とか「ワン・ツー・スリー」の掛け声でエールが送られるとリズム感が戻ったのか、それからは順調に進みました。臼の周りで腕を組んで待機しているメンバーに「寒そうだね~温まるかい?」とさり気なく杵を渡して交代を促している。お隣のテントの中では最初に搗きあがった餅で御供えを作り、その後はのし餅を作るのですが、腰が強くなかなか伸びない。熱々の搗きたて餅を伸ばすのに汗だくで手間取っている。

餅搗きも後半になった頃、どこからか「ビィーン」というエンジンの音が聞こえて来た。テントの中で仕事している人達が「何の音?」と手を止めた時「アッ!ドローンが飛んでいる~!」とテントの外の方から声がした。いつもは小鳥がさえずりながら飛び交う空間に「謎の飛行物体出現?」とざわついたが、今日参加された人が、餅搗きの様子を上空から撮影しているのだとか。雪降る中、間近に見るドローンのエンジン音と動きに何故か軽い動悸がし、「もしかしたら前世で何かあったのかな~」なんて素朴な疑問をもってしまいました。

11時頃になると、10回目が搗き終わり「水切り餅」をとり、昼食の準備です。雪がちらつき冷たい風が吹くので、テントの側に焚き火をして暖をとることにしました。テントの中のテーブルには田舎料理の品々がずらりと並んでいます。取り皿を持った人達が「水切り餅」の入った鍋の所に集まって来て、鍋の中から腰の強い餅を取り「あんこ・ゴマ・納豆・大根おろし」等を絡めて食べ、いつもの様に「別腹」にもいっぱい食べて至福の時を過ごしました。

その後、片付けを終えて解散の後、豆餅を抱えた人の行列?が。前日に作って置いた豆餅が固くなって切るのに一苦労するので、数年前に「餅切り機」を買いました。これが大好評で、それぞれ切ってから持ち帰ります。

※慰労会兼忘年会で「お疲れ様~?」のカンパイです。
夜には慰労会兼忘年会があり、その時ドローンで撮影した映像を見せてくれました。雪景色の中、元気に餅搗きをやっている様子や、動いている自分達の姿を見ていると白黒で写っている画像の中はまるで自分が子供の頃の記録映画を見ているようでした。

12月31日 晦日そば打ち(15名参加)
昨日の餅搗きの疲れで、体中痛いといいながらも、そば粉の入った捏ね鉢に向かうと「名人の技」にスイッチが入ります。名人も初心者もそれぞれが今晩食べる晦日そばを打ち終わると、お待ちかねのラーメンです。

※仲良く並んで晦日そば打ちです。初めて参加の方も上手に打てました。
白河ラーメンの麺に特製スープ?手作りチャーシューは仲間からの差し入れです。お代わり自由で食べ放題ですが、ドンブリの上に乗っけたトッピングの量が半端ない。見ただけでお腹いっぱいになりそ~です。今年もこの締めラーメンを食べ終えたところですべてのイベント終了です。お疲れ様でした。
(那須店 高久タケ子)

※今年の締めのラーメン、お代わり自由の食べ放題。おいしかった~。

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