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東京◆本部/それぞれの方言、イントネーション【地域深堀り・のぞむ田舎紀行】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年2月27日

各地域に行くと、それぞれの方言やイントネーションがあります。地元の方々と触れ合う中で徐々に耳が馴染んできて聞き取れる様になってくると、「試しに使ってみよう。」と、思い簡単な所から試しています。

東北の広い地域で用いられる「なんぼ」ですが、「面積どの位あるの?」を、「面積なんぼさあるの?」の様に利用します。

山梨の甲州弁で「お寄りください。」を「よってけし。」と言い、「大変だね。」を「えらいじゃんね。」と言います。この「えらいじゃんね」は、初めて聞いた時は「偉いじゃんね。」と言っているかと思いましたが、話しの流れからして別に何も偉い事は無い時で、頭の中は「?」の状態でした。

狭い日本と言われますが、ひと山越えると言葉が変わり、同県でも沿岸部と山間部では、別の県に思えるほど異なります。あちこちで色々な方言を使っていくと、たまに違う地域の方言がでてしまい、「えっ?」と言われてしまうこともあり、自分は何処の人なのかわからなくなる時があります。

き(気)~ つ(付)けねばまいねな。(本部 長内 望)

東京◆本部/令和4年の始まりに思うこと【本部スタッフ・ふるさと見聞録】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年2月24日

▲多くの人で賑わう令和4お正月の深大寺元三大師堂。

コロナ禍も3年目に突入した令和4年が明けました。お客さんから格安で譲り受けたランボルギーニのクロスバイクで運動と趣味を備えた走りを始めてからも3年が経ちます。

例年、年末年始の休暇は体重が増えることを見越し、少し長めに走ったでしょうか。ついでに少し町内を廻ってみますと玄関の正月飾りが少ないのに気づかされました。(我が家は飾りましたが)感覚的には半分以下でした。新興住宅においては10軒に1、2軒という印象。昔は車にもお飾りを付けていましたが、今般全く見かけなくなりました。長引くコロナ禍で自粛を強いられ疲弊しきっている今、お祝い事すら惰性で自粛することに慣れてしまったような・・・。

年賀状発行枚数は平成15年の44億6千万枚から18億2千万枚に減ったそうです。コロナがもたらした閉塞環境とネットやSNSなどの発達による紙や実体離れが呼応した時代の趨勢(すうせい)の証左。例年、社員一同で参る深大寺(調布市)へは会社代表として参拝に行きました。そこでは例年になく人の波で混雑していました。

お蕎麦屋さんやお団子屋さんでは行列、お巡りさんまで人道警備に。明るい陽射しが見ない令和4年の始まり、皆さん考えることは神頼みなのでしょうか。2021年東証大納会、32年振りに標した高値(2万8791円)を実感あるものにしたいと思いませんか。事業環境、働き方を激変させられた昨今、ふるさと情報館も経営体制の見直しを模索しています。(本部 金澤 和宏)

北海道◆北海道全域/北海道のジンギスカン事情【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

この記事の投稿者: 編集

2022年2月21日

「ジンギスカン」といえば北海道。北海道は国内ラム肉の生産地1位です。このイメージゆえに焼肉よりジンギスカンの方が好きなの?とよく聞かれます。

ソウルフードあるあるですが、道民だからと言って毎週食べるわけではなく月に1回食べればいいほうです。私に限って言えばむしろ焼肉の方が好きです。

そうはいっても帰省時にジンギスカンが久しぶりに食べたくなりラム肉の最高級品「サフォーク」を食べに行きました。そのお店はサフォークを出しているお店の中でも人気店の為、予約をしなければ入れないお店でした。

このお店ならば北海道産のサフォークを食べられるだろう。と期待して行ったのですが、運ばれてきたラム肉を見て驚きました。なんと盛り合わせの半分以上がオーストラリア産なのです。

なんでも道内産のラム肉は高級品として東京などへ出荷されるため道民でも中々食べられません。現在、日本で流通しているラム肉の99%は輸入肉という現状だそうです。(本部 井上  美穂)

兵庫◆姫路/特急スーパーはくとに乗って【本部スタッフ・西日本出張余話】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年2月18日

ほとんど東日本でしか活動したことのない私にとって、名古屋以西、特に近畿地方から西日本は暮らしや文化、交通までも新たな発見しかありません。教科書に出てくる地名や文化財も至るところにあり、その地域の風土をイメージしたりします。

今回、姫路駅から京都駅へ移動する必要があり、時間的に余裕があったので新幹線の利用をやめてみました。姫路から京都までは、これぞ西日本!といった「新快速」があり、停車駅11駅で所要時間が約1時間33分の行程。慢性的な混雑列車は約15分間隔で運行され、時速も約130㎞と高速運転し、関西に来たことを実感できる列車です。

▲車内ドアの窓ガラスには因州和紙が使用され、レトロで情緒のある旅客空間を演出。ちなみに「はくと」は 因幡の白兎(しろうさぎ)から命名。

今回も「新快速」に乗って関西の駅名を堪能しようと思っていた矢先、ホームの電光掲示板に特急「スーパーはくと」の文字。信州に向かう「スーパーあずさ」は数多く乗っていますが、「はくと」とは之如何に??何より西日本の特急列車はデザインが秀逸。さっそく追加特急料金1950円※を払い、ちょっとレトロな車内に乗りこみました。

停車駅は5駅で所要時間は1時間27分・・・?!京都駅に到着後、わずか5分後に姫路駅で見送った「新快速」を出迎えるとは思いもよらず。(本部 星野 努)

※乗車券は2310円ですが、東京まで買えば途中下車可。自由席は1420円となります。新快速は基本乗車券のみで乗れますが、A シートという指定席有り。

山梨◆甲府/【オンライン開催】やまなし暮らしのリアルを知る相談会【来てくれんけ甲斐路・所長ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 代表取締役・中村健二

2022年2月15日

山梨県への移住定住や二地域居住を応援する官民共同組織である「甲斐適生活応援隊」は、組織のメンバーは山梨県をはじめとした19自治体のほか、不動産、住宅、金融、就職等民間50社が参加しています。

この中には県都・甲府市のほか、超大型ショッピングセンターや医大病院があり若い世代の県民に人気のある昭和町・中央市、過疎地といわれながら独自の取り組みにより移住者人口を増やしている早川町や小菅村、そして八ヶ岳や富士山の麓で別荘地も多く名水等の自然環境や移住者による特徴ある店舗の開店が著しい北杜市や富士河口湖町が含まれています。

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わたしはこの会の会長代理(会長は当社創業者の佐藤彰啓)を任されており、昨年末の役員会でこの2月の相談会はオンラインではなくリアルな対面にしようということで話がまとまった経緯がある。しかしながら、昨今のオミクロン株の感染拡大を受けて、今回も完全予約制ですべてオンラインでの相談会とせざるを得ない状況となった。

かつては県の窓口も「観光振興課」であった。対面で開催した時は観光物産会場に行くこともあり、あるときなど品川区のスーパーでハッピを着込んで県内産のワインをPRする県の職員の手伝いをしたことも。

移住が人口対策や空き家問題でクローズアップされ、「空家特措法」が施行されて以降は、横浜会場においてはオープン前から来場者が並んで待っておられるなど人気を博したことが懐かしい。

新宿の会場では隣接の静岡県と共同で移住相談会を開催したこともあった。ちなみに静岡県出身のわたしとしては、「静岡県人、山梨県民」が基本的スタンスだ。その間、山梨県では「移住問題対策課」と担当課が変わっていた。

そして現在は「リニア未来創造局二拠点居住推進課」が担当している。相談会場場所も東京有楽町の「東京交通会館」内で固定化するようになった。当社も多少の変動はあったものの引き続き八ヶ岳事務所の安江と原が相談会ブースで対応させていただいている。

また、相談会にお越しいただいてご自身の体験談を語っていただく講師の方々には本当にお世話になった。語学と絵の才を活かして世界中を旅してきた方、賃貸物件の空き家バンクを通じて移住され、その物件を購入し子育てと地域活動に取り組まれている方、相談会場近くのご出身で身近な移住者として物件購入について優先順位をつけること等を熱く語っていただいた方。いまも心に残っている。

さて、ここで昨年11月13日に行われた相談会の話。会場は「東京交通会館」(民間)と山梨県内のオンライン会場(自治体)とに分かれて行われた。東京には15組の来場者があり、地域おこし協力隊メンバーとオンラインによる地元で参加した安江の話では数組の相談があった。

当日のアンケートでは、テレワーク経験者が1/3あり、コロナ禍での暮らし方が現れた結果といえる。参加者の多数を占めるご回答を要約すれば次のとおり。

ご夫婦で中古住宅を購入し、住まいが決まったのちに移住を決め、その候補地は北杜市(八ヶ岳南麓)を希望している。ただし、この期に就労や転職をお考えの方も3割弱あった(貴重なご意見ありがとうございました)。

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今回の年度末・最後の相談会では、八ヶ岳事務所事務所より新着物件をご用意しております。また、『月刊ふるさとネットワーク』で毎号「星空散歩」コーナーを担当し、「星空ソムリエ」としても活動する安江が八ヶ岳の星座や流星群の話をさせていただきますので、あわせてご拝聴ください。(八ヶ岳事務所 中村健二)

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山梨移住相談会(甲斐適生活相談会)開催のお知らせ

【日時】2022年2月19日(土) 12:00~17:00

【参加方法について】
・完全予約制
・申し込みフォームに必要事項を記入してお申し込みください。

【実施方法】
・セミナー、移住相談含め、すべてオンラインでの実施となります。

【内容】
・個別相談会(12:00~17:00)
第1部 12:00~15:00 ※セミナーの時間を除く(12:30~13:00)
第2部 15:30~17:00

・リアルな山梨移住体験談セミナー
12:30~13:00  安江 美香 氏 「星のソムリエによる星空移住」
15:00~15:30  黒澤 駿 氏  「楽しい!を追求する地方での起業」

【お申込】こちらをクリック
※中村のブログを見た!とお書き下さい

お問合せ  山梨県二拠点居住推進課  (055 -223 -1632)
または ふるさと情報館八ヶ岳事務所 (0551 -46 -2116)まで

https://www.kaiteki-seikatsu.org/

岩手◆遠野/市民の舞台「遠野物語ファンタジー」【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年2月12日

▲ファンタジー旗揚げ会。

新年を迎えて1、2月、みちのく岩手事務所がある遠野市は真冬日が数日続いたり気温がマイナス2桁を記録したり、毎年一番寒さの厳しい時期となります。そんな極寒の遠野にも、毎年〝春を呼ぶ?行事として親しまれている行事があります。それが市民の舞台「遠野物語ファンタジー(以下:ファンタジー)」です。

「ファンタジー」の起源は、昭和46年に市の複合施設である「遠野市民センター」が完成した際に当時の青年会を中心につくられ、第1回目の公演が開催されたのは昭和51年と昭和59年の第9回公演からは官民一体の制作委員会が組織され、文字通り「市民の舞台」となりました。「ファンタジー」はこれまで幾多の困難に直面するも試行錯誤をしながら1度も欠かす事なく開催されており、令和4年の公演が第47回目の舞台となります。

今年の脚本は遠野市在住の萩野友理恵さん作の「きつねの絵筆」。第47回目となる令和4年は2月の19日の公演と20日に2公演の3公演となります。「ファンタジー」は脚本のみならず舞台監督やキャスト、スタッフまで、遠野市民から募集して作り上げられます。

▲第47回市民の舞台 遠野物語ファンタジー「きつねの絵筆」。

毎年新しい顔ぶれがある中、もう何年も続けて参加しているベテランの人や、前回はキャストで出演していたけれど裏方の仕事も経験してみたいという人、初めてのキャストでいきなり主役?を見事にやってのける方もいます。

ところで、皆さんは毎年の舞台のスタートはどの段階だと思いますか?

「ファンタジー」は例年、公演の前年12月に初めてキャストや各スタッフ、組織委員会が顔を合わせる「旗揚げ会」が開かれます。今回もポスターのお披露目、市長による激励、それぞれの自己紹介と抱負の発表などが行われます。12月のうちから脚本の読み合わせが始まるキャスト、年明けから動き出す大道具・小道具・衣装・美術、舞台での稽古から合わせに入る化粧・床山・音響・照明、リハーサルや本番では舞台転換や会場係や駐車場係、また、「遠野物語ファンタジー」の特徴である劇中に取り入れられる郷土芸能やバレエ、市民バンドによる作曲から生演奏、少年少女もふくむ合唱隊の皆さんなど、総勢400人を超える仲間が公演を成功させるために一つになります。

そうしてむかえる本番。みんなやれることはやってきた。あとは自信を持ってそれぞれの役割をこなすだけ?とは言え、舞台裏は物凄い緊張感に包まれます。「上手くできるだろうか?」「失敗しないだろうか?」「お客さんはどのくらい来てくれているだろうか?」「笑ってくれるだろうか?」みんな一生懸命頑張ってきた分、不安も期待も大きくなるようです。

▲大道具がセットを作り、美術スタッフが絵を入れる(過去作品)。

「ファンタジー」の台詞はほぼ全て遠野弁です。濁音多めで、単語も短め。もちろん翻訳や説明などありません。それでも劇を通して伝わる温かさ、面白さ、もの悲しさ。お客さんのリアクションがキャストや裏方にも還り、最後に「遠野物語ファンタジー」の歌『偲しきょう郷の歓よろこび』をみんなで歌う時には、会場は大きな感動に包まれます。

「ファンタジー」は遠野市外からの反響も良く、昨年の10月には岩手県知事より「いわて暮らしの文化特別知事表彰」を受賞しております。遠野市では同時期に1月号で紹介したどべっこ祭りや昔ばなし祭りも開催されます。春を待つ民話の里・遠野を感じにいらしてください。

最後に、「ファンタジー」を成功させた後の打ち上げでは、みんな口々に「来年は自分は・・・」、「次の脚本は・・・」と先の事について話をします。つまり、この舞台に始まりも終わりもない、これからも伝えられ続いていくのが「遠野物語ファンタジー」なのです。(みちのく岩手事務所 佐々木 敬文)

▲本番前の会場。ステージ前からの生演奏と合唱が観客を惹きつける(過去作品)。

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第47回市民の舞台「遠野物語ファンタジー」
「きつねの絵筆」 令和4年2月19日、20日
※今年はコロナ感染拡大のため中止となりました。
遠野市民センター大ホール (一財)遠野市教育文化振興財団
https://tonojikan.jp/event/0219/
チケットの払い戻しについては、遠野市教育文化振興財団のホームページをご覧ください。
http://www.tono-ecf.or.jp/news/
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◆◆日常雑記◆◆

昨年末に宮城県の某温泉に宿泊した時のことです。硫黄の匂いの強い温泉らしいお湯につかって満足して翌朝の食事の時でした。突然火災報知器が鳴り始めて、火災を知らせる一斉放送が流れ出しましたのです。

職員さん方は落ち着いた表情で、「只今確認中ですので、分かり次第ご案内します」との話でしたが、一向に警報器と避難を誘導の録音声は止まず、職員による説明も、誘導もありません。せっかくの食事も味気なく終えて、不安な気持ちで部屋に戻って着替えやら片付等をしている最中も、全館の警報とアナウンスは続きました。

チェックアウトの時には警報等は収まっていましたが、それでも事情説明がないままなので、帰りにフロントで聞きましたら、涼しい顔で「結露による警報機の誤作動でした」との説明です。プロの仕事としては、お客様への説明が一番先と思うのですが、この対応にはがっかりしました。

何処かの「オオカミ少年」にならねば良いがと思うとともに、自分はお客様のお気持ちを最優先にと改めて思いました。
(みちのく岩手事務所 佐々木 泰文)

※写真と内容は直接関係ありません。

山梨◆甲州/ノーマルタイヤは違反に⁉【地域深掘り・のぞむ田舎紀行】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年2月9日

12月15日の中央道通行止め(上野原〜大月区間)の原因もスリップ事故によるものとされています。当日は勿論、前日に雨や雪は降っていませんでした。天候とは関係なく、冷え込む地域は凍結します。

雪の降らない地域では一年中ノーマルタイヤの方も多いと思いますが、お客様より「山梨は雪が無いからノーマルタイヤでも大丈夫だよね?」と、多く聞かれます。山梨県や長野県の東信地域などは雪が少ないもの、路面凍結は日常茶飯事。「日中は溶けるでしょ?」とも言われますが、山間地の日影部分では、お昼でもアイスバーンはよくあります。

意外と知られていない交通ルールではありますが、ノーマルタイヤでの雪道走行は違反となります。車両により反則金の額は異なりますが、違反してしまった場合は、罰則があります。

「たまにしか雪道は走らないから。」とは思わずに、スタッドレスタイヤかオールシーズンタイヤ、チェーンなどで対策をとり、重大事故を防止頂ければと思います。(本部 長内 望)

山梨◆八ヶ岳/立春の候、2月のお知らせ【八ヶ岳南麓・たかねの里だより】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年2月4日

▲枯草、落葉した木の先に雪化粧をした南アルプス。(北杜市高根町)

暦では2月4日は立春となります。正直、北杜市にいると「春の始まり」という感覚はまだありません。1月下旬から2月の中旬ぐらいまでが年間で最も気温が下がる時期となります。夜明けの時間帯が一番冷え込み、日によっては気温がマイナス15℃度に達する日もあるほどです。

毎年、我が家の給湯器の調子が悪くなるのもこの時期でしょうか。昨日までは普通にお湯が出ていたものが、ある朝、急に動かなくなる。早ければ日中に動くようになるのですが、機械にとっても八ヶ岳の寒さは厳しいということなのでしょう。他にも身近なとこではスマートフォンやカメラのバッテリーの消費が激しくなります。充電満タンのはずが、取材中にカメラのバッテリーがまたたく間に切れて驚いた事がありました。最初はバッテリーの経年劣化かと思いましたが、原因は「寒さ」でした。現在は、ズボンのポッケに入れて体温でバッテリーを温めておけば、通常どおり動いてくれています。同業者の方から教えてもらったのですが、私にとっては「生活の知恵」となりました。

ヨーロッパ、中国を中心に普及が進んでいる電気自動車においても、バッテリーの温度管理が大事なようです。外気が暑いときにはバッテリーを冷まし、寒いときにはバッテリーを温めることで、航続距離を随分と伸ばせるという話を聞きました。寒さの厳しい八ヶ岳の気候は、電気自動車には負担が大きいかもしれません。ただ、脱炭素の波は確実に、地域を問わず日本にも訪れることでしょう。八ヶ岳で最もポピュラーな暖房は「灯油ストーブ」ですが、暖房機器にも脱炭素の流れがくるのでしょうか。なんだか、当たり前に使いすぎているので、「石油ストーブ」が無くなるというのは現実感が湧かないところです。

一方で、薪ストーブが環境に優しい、カーボンニュートラルな暖房だと言うのは嬉しい話です。ただ、それも継続的に「森林」を育てていくことが大前提となります。昨年は「ウッドショック」(※)という言葉が聞かれましたが、現在、薪の調達も難しいという話をお聞きします。冬の暖房をどうするのか、北杜市に住む上で、今後は大きなトピックとなりそうです。

寒い、寒いと書いてきた2月の北杜市ですが、後半にもなると所々で「春の訪れ」を感じることがあります。新緑の時期はまだ遠く、畑も草原も枯草でまっ茶色な状態ですが、足元をよく見ると、枯れ葉の間から小さな草花が咲いている様が見えるようになります。いつの間に葉を伸ばし、花を咲かせていたのだろうと不思議な気持ちになります。八ヶ岳おろしの冷たい風が吹き、時には雪がちらつき、朝は霜柱が立つ、そんな過酷な環境の中、地面の下で着実に新しい命を育んでいた事に、リスペクトの気持ちさえ湧いてきます。小さな春を探しに、寒空の下、お散歩するのも良いものですね。
(八ヶ岳事務所 大久保武文)

※ウッドショック:新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、建築用木材の供給が需要に追いつかないことに起因した木材価格の高騰の状況。1970年代に発生した「オイルショック」になぞらえてこのように呼ばれている。(経済産業省ホームページより)

▲2月の下旬。仏の座、オオイヌノフグリが咲き始める。(北杜市大泉町)