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埼玉◆名栗/いつも車が停まっているのは?【本部スタッフ・ふるさと見聞録】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年4月27日

▲広い県道にいつも車が停まっています。駐車には気をつけてください。

先日名栗の物件を案内してきました。名栗に行くには飯能市内から西へ県道70号線、青梅方面から伸びる県道53号線と交わる一本道を通ります。道路に沿って名栗川が流れ、西へ向かうに連れて自然が深まり、しっかりと装備したバイクライダーや自転車サイクリストの姿も多い道です。そんな名栗の道路にいつも車が停まっている一角があり、気になっていました。

そこは上名栗地域の小さな社、新井不動尊の脇にある「不動の名水」。この水を目当てに訪れた車が路上駐車しているようで、わりと県外ナンバーの車も見ました。

▲お堂の右脇にある不動の名水。

下名栗の旧道にも「庚申(こうしん)の水」という名水があり、こちらは2台ほど停められるスペースがあります。馬頭観音と庚申尊が一緒に祀られ、募金箱が置いてあります。水質検査された安全な湧き水、口コミも100件以上あり、まろやかな美味しいお水のようです。(本部 星野  努)

▲旧道にある庚申の水は交通量も少なく安心して水を汲めます。

東京◆本部/味わいの増す「木製扉」【地域深掘り・のぞむ物件紀行】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年4月25日

▲長年の利用で徐々に変形。

古民家などに多く使われている「木製扉」。漆喰などの塗り壁と相まって雰囲気が良く、建物の味わいが一層増します。「ベニヤ板」とは違い、年を追う毎に木目も際立ち、手入れ次第では長く利用できるメリットもある反面、板が湿度の影響を受けて変形する事もあります。

鍵穴のある板戸ですと、経年とともに徐々に鍵穴がずれる為に中々鍵が掛からない事もしばしば。そんな時は木製の特性を活かして、建付け調整を行い修正が可能です。

近年では林業の衰退化により、節が無い幅広の無垢板を見る事も減り、古民家を解体する際に建具や木材を買いに来る業者も現れた様です。もし、ご自宅やご実家、購入される物件に木製扉が在るようでしたら、大切に残して頂ければと願います。

(本部 長内 望)

▲鍵穴がずれて、閉めるのにコツがいる。

宮城◆仙台市~塩竈市 /「いき」と「だて」【いくぞ!北東北・所長ふるさと随想録】

この記事の投稿者: 代表取締役・中村健二

2022年4月21日

▲遠く港が見える。

長野県諏訪湖近くの鰻屋で遅めの昼食を取っていたとき。「しかめっ面をしながらうまい鰻を食べるなんてのは野暮よ」とそのご老人はわたしに言ったのである。仕事が捗々(はかばか)しくなかった立春前のことだった。わたしを元気づけようと下社秋宮近くの静かな老舗鰻屋に誘っていただいた折の話である。そこはいかにも縦縞の似合いそうな艶やかでいきなお店であった。「野暮とはまた、久しぶりに聞きました」

▲諏訪の鰻重。

仙台の繁華街のはずれにあるカウンターだけの店で牛タンを食べたあと、ひとしきり地元の本屋で立ち読みをするというのが出張時のわたしのルーティーンのひとつだ。この仙台をはじめとして盛岡、秋田など東北の主要都市には個性的と呼びたい本屋が多いように思える。2年前の春に始まった御書印プロジェクトに参加しているところもある。

と、新刊棚に懐かしい書名を見つけた。『「いき」の構造』(パイ インターナショナル刊)だ。著者は九鬼周造。1930年(昭和5年)に雑誌「思想」に発表され、その年の10月岩波書店より発刊された戦前の名著である。

「九鬼」といって思い出されるのが戦国時代に紀伊水道あたりを中心に名を馳せた「九鬼水軍」だが、周造はその末裔だといわれている。わたしがその難解な古典と初めて出会ったのは、大衆酒場の有線放送で「ラ、ラ、ラーッ」と聞いたこともないダミ声が繰り返し流れていたころのことであった。記念すべきサザンのデビュー曲だ。

▲仙台の牛タン。

煙草の煙がもうもうと立ち込めるなか、5階の研究室では先輩方が当時の最先端の思想家の名を出しながら、その時代の社会をとても熱く論じ、知らないではいられない雰囲気がそこには充満していた。わたしにとって『「いき」の構造』とはそうした文脈に置かれた、息苦しくも忌まわしき本であったのだった。

それが今、新しい判型で江戸紫の鼻緒の写真が目を引く本として生まれ変わっていたのである。誤解を恐れずにいえばとってもオシャレな新刊だった。しかもここは伊達様のお膝元である。

「だて」は「立て」との一説もある。目立ち、好みがあかぬけ洗練されいきであること(『広辞苑』第七版)。人通りの少ない繁華街から宿に戻り、あらためてその本を読んでみた。

新かなづかいや句読点などによって格段に読みやすく大川裕弘氏の写真も素晴らしい。実に座右の銘になりそうな字句が散りばめられており、わたし的には今年上半期を代表する一冊として推薦したいぐらいであった。

そしてふと谷崎潤一郎の『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』のことを思い出してもいたのだ。

amazonで購入▲『「いき」の構造』と『「いき」の構造』を読む(安田武 多田道太郎著、ちくま学芸文庫

私がはじめてこの地方に来たのは20代の半ば。仙台から北東へ17キロほど行った松島湾に面した塩竈市のまちづくりで、ちょっとした仕事をさせていただいたことがあったのだ。仙台近郊の発展著しい隣接市町村に取り残されてはならぬとばかり、「土地区画整理事業」と「都市再開発事業」を組み合わせたプロジェクトがここでは進行しようとしていた。

▲芭蕉も訪れた塩竈神社境内の灯籠。

わたしは徹夜で仕上げた報告書を手に朝一番の新幹線に乗り込んだ。待ち合わせをしていた年上のコンサルタントにまず報告書に目を通していただくためだ。開口一番「ダメだな」と彼。その後仙台に着くまでわたしの仕上げた報告書を散々にこき下ろし始めました。

▲あまりに有名な青葉城の伊達政宗公像。

その後市役所の担当課に着くなり、彼は「中村氏の報告書はたたき台にもならないかも知れません」と言い放ち、30分後大会議室の満場のなかわたしは蚊の鳴くような声で報告書を読みはじめたのだが、10分足らずで話は打ち切られた。こうしてわたしの惨めな「初東北」は終了したのである。

会議室を出た後、港の方へ行きしばらくぼんやりしていたが、通り沿いにある酒屋にふと目が止まった。そこできれいな輸入ワインを一本手に取った。

薄暗がりの店のなかで縦縞細おもての女性が「いきなおにいさん、このいきなワインを買ってて」こんな一日でも悪いことばかりではない。甘いロゼの香りがした。(宮城・岩手・秋田担当 中村健二)

山梨◆八ヶ岳/久々の新宿 ~ もう沖縄にいるとしか思えない ~ 【八ヶ岳スタッフ・巡り巡って出張探訪記】

この記事の投稿者: 八ヶ岳事務所スタッフ

2022年4月18日

令和4年2月某日。久々の新宿。ここ数年はめっきりと行くことが少なく、この度は仕事での訪問。目的は仕事ですが、個人的な目的がもう一つ。私は沖縄に移住した経緯があるほど沖縄大好き人間。ただ、現在住んでいる山梨には沖縄ショップと沖縄料理屋が無い。そんな日々の小さな残念?を解消したいと思ったのだ。

新宿駅東口には過去に何度も通った沖縄食堂「やんばる」がある。そして京王百貨店には沖縄ショップがある。久々の食堂「やんばる」は沖縄の空気感そのもの。まず店員さん同士の会話が、沖縄の訛とリズム。店内に流れるBGMは本州では無名の沖縄ポップ。オリオンビールのポスター。全てが懐かしい。注文をしたのはゴーヤチャンプルー定食。沖縄の炊き込みご飯のジューシーに、沖縄そばが付いてくる。安定の美味しさだ。奇をてらわない素直な味付けが沖縄らしい。さんぴん茶が付くのも嬉しいところ。

沖縄で日頃飲まれるさんぴん茶。本州で言うところのジャスミン茶なのだが、少し苦みが強い。この苦みが沖縄の暑さにピッタリなのだ。もう沖縄にいるとしか思えない。その後、沖縄ショップにて食材を購入。東京に居ながらに沖縄に迷い込んだ素敵な一日となりました。(八ヶ岳事務所 大久保 武文)

山梨県◆笛吹市/東京から2時間弱で桃源郷へ【本部スタッフ・業務日誌】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年4月15日

山梨県甲府盆地の東側に位置し、日本一の桃の生産量を誇る笛吹市では、毎年4月上旬に桃の花が咲き乱れ、市内の至るところで桃色の景色が広がっている。

先日ちょうど桃花がシーズンだった笛吹市の物件へ訪問することとなったのだが、東京から2時間近く走ってきた中央道から降りて下道へ移ると、そこはまさに桃源郷。

まだ残雪の山を遠望する中、麓の甲府盆地ではピンクと黄色で色鮮やかに染まった桃の花と菜の花がお出迎えしてくれた。

物件調査のために持参したカメラ、ここで使わずしていつ使う!と言わんばかりに写欲が湧いてきた。

シャッターを切ることばかりに夢中になり周辺を歩いてみると、気が付けば行けども行けども桃畑ばかり・・・ここまで桃の花で溢れているとなると、それは必然的に山梨県産の桃が全国のスーパーに立ち並ぶわけだ。

と妙に納得をしてしまったが、よく見てみると少し山の方には現在建設中のリニア中央新幹線の高架橋が。

今のところ2027年開業予定ということは、おおよそあと5年でリニアの車内からこの桃源郷を見ることが出来るのか、と同時に東京から山梨がわずか30分ほどで結ばれる現実がもうそう遠くない将来にまで近づいていることに感動を覚えてしまった。

地方の人口減少が問題になっている中、山梨がここまで首都圏とアクセスが劇的に改善されるということは、少なからず山梨への移住を検討していらっしゃる方もいるのではないでしょうか?

(本部 髙橋 瑞希)

新潟◆上越/雪国物件の季節到来 ~ 少しだけ遅い春の訪れに ~【雪国魂・ふるさと見聞録】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2022年4月14日

今年は全国的にも特に日本海側のエリアは豪雪でした。2月初旬、暦の上では「立春」でも、まだまだこれからが冬本番という季節です。

にも係わらず「十日町の物件を見学に行きたい」、「上越の古民家を見に行きたい」との反響。「うーん、どうだろう」と思いながら現地の人に確認を取ると「無理だよ!1階は完全に(雪で)埋まっているよ」との回答。特に空き家の物件は道路から家まで辿りつけない・・・。

新潟などの雪国での田舎暮らしを検討したい方で、雪(冬)の状態を見てみたいというお考えは確かに大事。そこを見誤ると出鼻を挫かれお先真っ暗、長続きしない・・・。例年真冬に雪国物件の問合せは結構あり、実際それを承知で行かれる方も。嬉しくもあり、かつ心配しながら対応しています。

▲道路沿いは3mを超える雪の壁。

また、我々宅地建物取引業者にもこのような豪雪地域の契約時には、重要事項説明書に気候や大雪については義務付けられておらず、雪国十日町出身の私としては何よりも重要な説明事項として追加させて頂いております。「除雪(融雪)」、「雪下ろし」、「雪囲い」、「当地で暮らすための必須道具」、「防寒」、云々・・・。そして最後「本当に買うんですか?」と念押し。

冬の間に売却依頼をたくさん頂きました。流石にそれらは雪解けまで待って頂き、やっと春到来、これから現地調査に行ってきます。雪国での田舎暮らしを検討している方、若しくはご売却をお待ち頂いていた方、お待たせいたしました。スーパーボランティア・尾畑春夫さんの言葉「必ず春は来るよ!」、いよいよ春到来です。(本部 金澤和宏)

▲3月初旬の十日町市。雪が多い地域ほど四季の変化が美しい。

群馬◆渋川/水沢うどん ~ 日本三大うどん ~ 【北の国から・制作スタッフ進行日誌】

この記事の投稿者: 編集

2022年4月11日

日本三大うどんといえば「讃岐うどん」・「稲庭うどん」・「水沢うどん」。皆さんはどのうどんがお好きですか?

稲庭うどん好きな私は日本橋のとあるお店に定期的に食べに行くのですが、それだけでは飽き足らずネットで購入することもしばしあるほどです。

そのせいか「水沢うどん」を食べたこともないのに、三大うどんの中で「稲庭うどん」が一番好き!と思っていました。

先日、群馬県に立ち寄った際に「水沢うどん」を食べる機会がありました。お店のつゆが美味しかったのもありますが喉越しがよく、スルスルと食べられて、すっかり「水沢うどん」のファンになったのです。食わず嫌いってやつですね(笑)。

弊社では群馬県の物件を多数取り扱っておりますので、物件見学後のお昼にでも「水沢うどん」はいかがでしょうか? (本部 井上美穂)

▲稲庭うどんと天丼のセット。(COREDO室町)

▲人気店はびっくりするくらい並んでいる「水沢うどん」

関越自動車道・渋川伊香保インターより西へ車で約15分ほど。県道15号(前橋伊香保線)の沿道には水沢うどんが楽しめる優雅なお店が軒を連ねています。

岩手◆遠野/SL銀河 ~ 賢治が描いた夢の世界へ 【みちのく岩手・新遠野物語】

この記事の投稿者: みちのく岩手事務所/ 佐々木 泰文・佐々木 敬文 

2022年4月8日

▲(2014年ナイトクルーズ時/めがね橋)まさに” 銀河のプラットホーム”。

2021年11月、岩手県民にとって少し残念なニュースが入ってきました。沿岸地域の復興と沿線地域の活性化を目指して活躍してきた鉄道「SL 銀河」が、2023年の5月ごろをもってその運行を終了すると発表されたのです。

SL 銀河の機関車は昭和15年に製造られたC58形蒸気機関車239号機。その後約30年の間、当時の宮古機関区を中心に岩手県内を走っていた車両で、一度引退して以降は2014年の4月にSL 銀河として復元運行されるまでは盛岡市にある交通公園に保存されていました。

運行終了まで残り1年あまりとなったSL 銀河ですが、つい先日2022年の運行予定が発表されました。SL 銀河が走るのは、作家・宮沢賢治の生誕の地として知られる花巻市と沿岸の鉄の街・釜石市とをつなぐJR 釜石線です。

釜石線は他の少子高齢化地域のローカル線の例にもれず利用者が年々減少し、本数は2時間に1本、駅もほとんどが無人駅、1両編成のワンマンカーも全く珍しくない〝ザ・田舎の路線”です。

▲2015年のクリスマスクルーズ。パノラマビュー(JR 東日本HP)

「銀河ドリームライン」の愛称名がつけられている釜石線は、その全ての駅にもエスペラント語の愛称がついており、みちのく岩手事務所のすぐ近くの遠野駅にはフォルクローロ(Folkloro =民話)、撮影の名所「めがね橋」近くの宮守駅にはガラクシーアカーヨ(Galaksia Kajo=銀河のプラットホーム)というお洒落な愛称が付けられています。

銀河を想像させる青が映える4両の客車には宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に登場する星座や動物が描かれ、黒光りの機関車がそれらを力強く引っ張ります。その雄大な姿と自然とのコントラストは非常に美しく、運行の時期になると全国から多くのカメラマンが撮影に訪れます。

また、沿線の街や道の駅などでは、毎年運行に合わせた観光イベントやSLフォトコンテスト等が開催され、めがね橋を通過するこれぞ銀河鉄道!という写真はもちろん、菜の花畑や郷土芸能などのコラボレーション、中には田んぼのあぜ道を馬に乗ってSL と並んで疾走するものもあり、甲乙つけがたい素晴らしい作品ばかりです。

そして観光客や地域住民を楽しませる〝音”。機関車ならではの汽笛の音は、ホームから走り出す列車を見送る人々を興奮させ、地域に鳴り響く活躍を聞く住民に〝自分も頑張ろう!”と勇気を与えてくれる大切な存在なのです。

見て美しい、撮って嬉しい、聞いて盛り上がるSL 銀河ですが、もちろん車両の中も凄いんです。内装は宮沢賢治の生きた明治・大正時代を思わせる造りになっており、ギャラリーでは賢治の作品の世界観を存分に味わうことができます。1号車には列車としては世界初となる光学式プラネタリウムも搭載しており、日常とは違う賢治が描いた夢の世界が体験できます。

最後はやっぱり〝のってたのしい列車”なんですね。SL 銀河は来年5月で運行終了の予定となりましたが、理由は客車の方の老朽化で、JR 盛岡支社では新たな観光列車も検討中との事です。皆さんもそれまでにぜひSL 銀河のご利用を、また、今後も岩手の列車を応援よろしくお願いします!
(みちのく岩手事務所 佐々木敬文)