▲瓦を剥いだ状態。
売却依頼を頂いた築90年ほどの古民家。雨漏りで天井のボードが落ち、床は水浸し。
「さて、どうしましょう?」
売主さんもあまり費用をかけたくない。それではものは何事も経験ということで即実践、修理に挑戦!
通販で防水シート、傘釘を購入。以前、風でズレた瓦を直した経験はあるので何となく瓦の扱いは分かっていました。
■先ずは原因と思われる場所一体の瓦を剥ぐ。
■昔の瓦は土や漆喰で固定されているためそれらも綺麗に剥ぐ。
■野地板を露出させ、防水シートを貼る。
■ポイントは野地板と瓦桟木(かわらざんぎ)という瓦を引っ掛ける横木に沿って貼る(そうしないと瓦が浮いてしまう)。
■また、傘釘は瓦桟木に打つ(野地板に打つとそこから雨漏りが生じる可能性がある)
作業は当然他の瓦部分に乗って行いますが、体重80㎏の私が乗っても平気。また、下へずり落ちないのかという心配もありますが、端(軒先瓦)の瓦は基本的に釘で固定されているので大丈夫。ただ、傾斜地での作業は余計に神経を使い、瓦が重く感じます。
貼った後は瓦を一枚一枚桟木に引っ掛けて戻します。瓦は上下左右同士が上手く重なり合うことでも固定されています。
先人達の知恵の凄さの賜物!今回修理したのは平家のため何とか出来ました。
ただ、平家でも実際屋根に上がると思いのほか高いです。屋根の修理は無理せず慎重に。(本部 金澤和宏)