▲町中心部から車で5分程度。ひんやりとした神聖な雰囲気が参拝者を出迎えてくれる「犬の宮・猫の宮」。
日本人とペットの歴史は1万年以上にも及び、縄文時代には既に狩猟犬として飼われていたというデータもあります。
明治維新後、西洋の価値観が取り入れられるのと同時に様々なペットの種類が増え、その中でも代表的な犬と猫は2大ペットとしての位置付けを確立しています。
ペットはもはや家族同様のパートナーで、家の庭ではなくペット霊園に納骨する文化も浸透してきた昨今ですが、愛犬・愛猫の弔い先として有名な神社が山形県に存在します。
山形県東置賜郡高畠町は県南部の置賜地方に位置し、デラウェアやラフランス等の果物をはじめとした農業が盛んな町。
住宅街から少し離れた里山にある神社こそ、今回ご紹介する全国唯一のペットを祀る神社「犬の宮・猫の宮」。
伝承によると今から約1300年前の飛鳥・奈良時代の頃、この高安村(現在の高畠町高安)の地で年貢や生贄を強要する役人に化けた古狸が現れ、村人は難渋していたとのこと。
ある時、道に迷った旅の座頭が村人からこの話を耳にし、悪魔退散のヒントを与えた。
そこで村人たちは甲斐国一宮(現在の山梨県笛吹市一宮町)へ赴き、借りてきた甲斐犬がこの古狸を退治してくれたものの力尽きてしまったため、感謝の意を込めてこの地に祀ったことが由来だという。
山形県の代表的な観光スポットは、蔵王・山寺・銀山温泉・出羽三山・鳥海山等が有名だが、ペット愛好家やワイン好きな方には、高畠町も穴場スポットとしておすすめです。(本部 髙橋瑞希)
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犬の宮・猫の宮 「やまがたへの旅 山形県公式観光サイト」より引用
村人の災難を救った犬と猫を祭る神社で、ペットの健康祈願や供養に訪れる人も多く、7月第4土曜日にはペット供養祭が開催される。